生け花池坊


・池坊とは

生け花の流派は3000~4000とも言われ、その数多くある流派の中で池坊は一番古い生け花の流派で、550年以上の歴史があります。

池坊はいけばなの根源なので、他の流派のように「流」や「派」を名称の下につけません。 いけばな池坊です。

古典的な立花正風体、生花正風体や現代の花材や環境に合わせた立花新風体、生花新風体や自由花、ミニチュア自由花といった新しい時代に沿った花を生み出しています。


・池坊生け花の花形

生け花には大きく分けて立花・生花・自由花と呼ばれる3つの花形があります。

●立花(りっか)(Rikka)

室町時代に床の間を飾るものとして生まれた様式で、野山にある草木が互いに花瓶の上で調和し、山岳美を表現するものです。多くの種類の花材を取り合わせ各々が主張しつつも譲りあいながら調和を作りだすように生けます。室町時代にその原型ができ江戸時代にかけて洗練されました。 当代家元池坊専永宗匠は1999年に現代に合った「立花新風体」を誕生させています。

●生花(しょうか)(Shoka)

自然の草木の美、一木一草命の表現を少ない枝数で端的に様式化したもので、江戸時代後期から明治にかけて広まりました。最大で3種類までの花材でシンプルに植物の姿を見つめ極限まで削り生命感を表現した花形です。 当代家元池坊専永宗匠は1977年に現代に合った「生花新風体」を誕生させています。

●自由花(じゆうか)(Free Style)

自由花はその名の通り形にとらわれず、生ける人が草木の個性を生かして生ける生け方です。 また自由花とは植物を主体として自分の思いを自由に表現する生け方で花と向き合い、その花の美しさ生かす生け方です。

飾る環境や行事など、状況に応じて自由に創る花です。